MIZEN(ミゼン)は、『ふるさとの日常を次 世代のラグジュアリーへ』というテーマのもと、日本の伝統的技術を担う職人達が主役となるラグジュアリーブランドを築き上げるプロジェクト。
日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形でデザインし、日本のみならず全世界へ向けて提案することで、高度な技術を持った職人の地位向上、そしてその産業の持続可能性を高めていくことを目指しています。
2023年10月は茨城県郷土工芸品であるいしげ結城紬と、元「Hermès」のデザイナーが高級紬などの反物から洋服をお仕立てするARLNATA〈アルルナータ〉とのコラボレーションをMIZENがプロデュース。
プロジェクトのために作成したオリジナル柄、いしげ結城紬 MIZEN BLUE 「勝」~SHO~「縦絣矢羽根柄」を使用して仕立てた洋服も発表致します。
奥順株式会社 社長 奥澤順之氏より
いしげ結城紬オリジナル柄について
まず浮かんだのが、和装には古くから縁起の良い柄を願いを込めて使われていた風習があるので、和装で表現した柄はぴったりだと思いました。例えば七宝の柄は縁を繋ぐとか、松は不老不死の象徴だったり、松葉に関しては夫婦円満の意味合いだったりします。
そこで結城紬の奥順が提案したのは矢羽根柄です。矢羽根には 破魔矢(魔を祓うの意味 )があるので、お正月の縁起物として神社やお寺で販売されています。矢は真っ直ぐに飛んでいき、射った矢が戻ってこないことから目標に向かって引き返さず射止めるまで前進する力強さを柄自体がもっていると感じました。また女性には、「出戻ってこない」と、 結婚の際の縁起物 になりました。 ここから 未婚の女性を象徴する模様になりました 。よく卒業袴のデザインで見かけたりするのは、その所以もあります。また、矢には男の子が健やかで たくまく成長するようにとの願いが込められているこうしたことから、端午の節句を祝う着物には弓矢や矢絣柄が入ったものもあります。
色には鉄紺が似合う色目として【鉄紺】に合う色のひとつに、【琥珀色(こはくいろ)】があります。【琥珀色】は、透明感のある黄褐色のことです。この色を加えることで鉄紺と琥珀色がそれぞれが、際立たせる効果を狙っています。また少し紫を含んだ同系色の青を入れることで、矢羽根の前に向かって風を切って進んでいくスピード感を表現しています。
いしげ結城紬
いしげ結城紬について
日本最高峰の絹織物である、本場結城紬と同じ産地で生産されている、いしげ結城紬。その特徴は柔らかな真綿から引いた糸を、軽くて暖かく、着心地が良いといった特徴はそのままに、作業効率をあげての製織に成功したことにあります。ただ、四十数工程ある作業は、やはり熟練の職人たちの手により支えられており、限りなく手仕事に近い動力を使って丁寧に製織される、ぬくもりのある布です。技術の合理化により価格を抑えることで、手が届く結城紬として多くの方に親しまれています。
MIZEN について
MIZEN は、『人と人とのつながりを感じられることこそがラグジュアリー』という理念のもと、
日本の伝統的技術を担う職人達が主役となるラグジュアリーブランドを創るプロジェクトです。
『伝統技術を世界と紡ぐ』をテーマに、日本の伝統技術を現代のライフスタイルに合った形に
デザインし、日本のみならず全世界へ向けて発信することで、高度な技術を持った職人の
地位向上と産業の持続可能性を高めていくことを目指します。